実際にあった柴犬の噛みつきによる事故と訴訟例

犬が他人を噛んでしまったことによる事故と訴訟例

 

 

目をつぶって、想像してみましょう。

犬の噛みつきによる事故と訴訟例


もし、突然、愛犬が人や犬を噛んでしまったら…?

 

まさか、うちのかわいい子に限って、そんなことないわよ〜
果たして、本当にそうでしょうか?

 

犬が人を噛んでしまった事故のなかに、飼い主さんが
故意に噛みつかせようと差し向けたものがあるでしょうか?

 

交通事故のようなもので、日頃から自分は大丈夫!
と思っても、油断していたり過信していたりすると突然起きてしまうのではないでしょうか。

 

そこで、愛犬が噛みついてしまった時にどうするか、少し考えてみましょう。

 

 

 

飼い犬が噛んでしまったら、飼い主さんがしなければならないことが法律で決まっています。
2001年度に厚生労働省によって『狂犬病対応ガイドライン2001』が作成され、各自治体ごとに咬傷事件への条例・基準が設けられました。東京都では、以下のような義務があるとされています。

 

・被害者の手当ては、病院への受診に同行するなど誠実に対応すること
・犬を落ち着かせ、隔離するか、できなければ監視する
・24時間以内に、保健所に届ける
・48時間以内に、獣医師によって狂犬病の検診を受け、結果を保健所に届ける

 

(東京都獣医師会編、45周年記念誌、123-124、1994)


 

被害者の方に付き添って病院に行ったり、犬を落ち着かせ狂犬病の検査をして、結果を保健所に届けを出す必要があるのです。これだけで終われば良いのですが、もし被害者の方が訴えれば、訴訟問題に発展してしまうでしょう。

 

ここからは、実際の訴訟問題について、少し触れてみます。

 

 

散歩中の大型犬が、急に9歳の女の子に噛みついてしまい、女の子側は怪我に対する損害賠償を求め、裁判を起こしました。

 

 

昭和36年7月20日、名古屋高裁による判決は、以下の通りです。

 

「街路上を巨大な体格の犬を連れて歩く場合は、たとえ飼い主にどのように温順であっても、畜犬の性質上どうしたことから通行人に危害を加えないとも限らない。ゆえに、飼い主は犬の引き綱の長さとか、持ち方とかを工夫して、犬の動作を十分に制御できるような態勢をとるなどの相当の注意義務がある。

 

本件は飼い主が犬の突然の行為を予見出来なかったものではなく、犬の動作を十分に制御しうる態勢を取っていなかった以上、飼い主に過失があるとして、飼い主の損害賠償責任を認めた。」

 

引用元:ペット動物法務支援事務所、咬みつきなど・人や財産への加害事件


 

大型犬が噛みつこうとしたら、すぐ止められるよう、飼い主さんが体制を整えておく義務があるのですね。その義務を怠ると、損害賠償を負うことになるのです。

 

 

危険なのは、大型犬だけではありません。小型犬でも訴訟事件は起きています

 

「向かいの家の飼い犬に利き手の右手をかまれたとして、元左官職人の男性(69)=神戸市東灘区=が飼い主の女性とその家族に約2150万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が1日、神戸地裁であり、 長井浩一裁判官は「口輪を付けるなどの注意を払っていなかった」として、飼い主の女性らに約1940万円の 支払いを命じた。

 

判決によると、男性は2009年11月2日早朝、自宅前で犬の散歩を終えて帰ってきた飼い主の女性と会い、 しゃがみ込んで犬の頭をなでていると突然、右手をかみつかれた。犬は柴犬で、男性は右手に障害が残ったため、コテを持つことができなくなり、左官業を廃業。慰謝料や 休業損害を求めていた。」

 

引用元:2012年6月1日神戸新聞NEWS


 

飼い主さんが噛みつきに注意を払っていなかったため、2000万近くの損害賠償を支払うことになってしまいました…。

 

 

大型犬、小型犬、もちろん中型犬、どの犬種であっても、噛みつくことはありますし、損害賠償を請求されることは、充分に考えられるのです。そのため、犬の体の大小にかかわらず、どんな大きさ、どんな犬種であっても、しつけることはとても重要なのです。

 

さて、「損害賠償」「義務」と言うと大げさに思えるので、ほんの少しだけゆるく考えてみましょう。今すぐにでも、犬の噛みつきを矯正したり、噛みつきを制止できるよう、努力し始めればいいのです。

犬の噛みつきによる事故と訴訟例

 

 

でも、どうすればよいのでしょう?ここからは
噛みつく犬にどう対処するかについて考えていきましょう。

 

 

あなたは飼い犬の噛みつきを矯正できない場合、どう対処しますか?

 

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